康人間関係健環言表 境 葉 現マテリアルゲームボードラーニングコラム松本先生のYouTubeチャンネルはこちらからボードゲームは子どもだけで遊んでもよいですが、大人が入り適切な“お膳立て”をすることで、子どもたちはより一層、安心して楽しく遊ぶことができます。「負けてかんしゃくを起こす」「途中で離席してしまう」といった困った行動の多くは、ゲームのレベルがお子さんに合っていないことが原因でおきます。特にグループに大人や年長児がいる場合は、難しすぎるゲームを選んでしまいがちです。お子さんに合わせた適切な難易度のゲームを用意すると、解決することが多くあります。お子さんをゲームに誘うとき、ただ「ゲームをやるよ」と言っただけでは具体的にどんなゲームで遊ぶのかイメージできません。そのためお子さんが関心を持てなかったり、不安になって参加してくれないことがあります。そんなときは、事前にゲームのパッケージや中身を見せると視覚的なイメージができ、参加の可能性が高まります。「氷の塔に詰まった宝石を、パパドラゴンの炎で溶かして手に入れよう」(きらめく財宝)といったように、それぞれのゲームには固有のストーリーがあります。初めてゲームをプレイするときは、大人が説明書の最初に書いてあるストーリーを読み上げましょう。そうすることで子どもたちはゲームに興味を持ち、自分がこれからどんな立場で何をするのかを理解し、スムーズにプレイを始めることができます。ゲームに慣れていないお子さんの場合、自分がプレイした結果が良かったのか悪かったのか、理解できていない場合があります。そんなとき、大人はお子さんがプレイに成功したら「やったね!3点取ったよ!」、失敗したら「残念!こっちのカードを取ればよかったね」といった具合に、言葉だけでなく態度や身振りも交えて、それがうれしい結果なのか残念な結果なのか態度で示してあげましょう。そうすることでお子さんのルール理解が進み、一緒に笑ったり残念がったりしてくれるようになるでしょう。こうした”お膳立て”を通じて、お子さんが「この人と一緒にゲームをすると楽しい」と思ってもらえることは、大人と子どもの良い関係づくりにも繋がります。ぜひ実践してみてください。お子さんの レベルにあったゲームを選ぶゲームの前に パッケージや中身を見せるゲームのストーリーを伝えるプレイの結果にオーバーリアクション気味に反応する67ボードゲームを楽しむための“お膳立て”
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