救命救急シミュレーションの必要性うるま市立具志川中学校で行われた救命救急シミュレーション講義の様子亀浜章子沖縄県内で養護教諭を勤め、退職後NPOコネクトハート代表として救命救急を中心に活動中webカタログ ▲www.sanwa303.co.jp/catalog/ハード面とソフト面で課題がありました。ハード面ではAEDの配置場所や学校の設備に関する課題です。沖縄は台風が多いので屋外の設置が難しく、管理上の問題もありました。ですが本来は、救命率を上げるために誰でも使用できる屋外に設置すること、さらに措置対応が可能な人員が増えることが非常に大切です。人員の受け入れ体制を整えるために行政の支援が必要であり、私の勤務校に看護師が配属されたのは行政の力によるものでした。ソフト面の課題は緊急時シミュレーションに対しての職員の理解と協力体制が必要であるということです。先生方や管理職が学校の危機管理について、どれくらいの危機意識を持てたかです。実際の研修後の感想にも『リアルで緊張感のある訓練だった』『自分の目の前で起きたらと真剣に考えた』など、実感していただける内容にしておりますが、これからもブラッシュアップしていきたいです。中学2年生の保健体育の授業では、男女一緒に年間5回の訓練を行っています。職員に対しては、本来なら春休みに消防でAED講習を受けて、夏休みにシミュレーションをするのが理想です。小学校では4年生から心肺蘇生法を理解し始め、プッシュや人工呼吸は5〜6年生からが適していると考えています。養護教諭はあくまでサポートとして動き、実践の理解を深めるためにも担任が指導を担当することがよいと思います。うるま市内で実際に行われています。退職後も4月や5月に様々な学校で指導しています。私の勤務校に医療的ケアが必要な子どもが入学したことがきっかけです。看護師が配属されていましたが、急変があった場合の対応について不安がありました。そこでドクターに気管カニューレが取れた場合の緊急対応を聞き、医療的ケアが必要な子どもたちには一人ひとりに対するシミュレーションとマニュアルが重要であると気づきました。特別支援学校を訪問し、そこで行われている一人ひとりに対するシミュレーションを参考にしました。シナリオを作成し、シミュレーションを行うことで職員のレベルが格段に上がったことを実感しました。この取り組みは消防からも評価を受け、さらなる取り組みへの自信に繋がりました。救命救急シミュレーションを作成したきっかけについてお聞かせください。その後、どのようにシミュレーションを進めたのでしょうか?シミュレーション講義を行ううえで課題はありましたか?教師や生徒への訓練について教えてください。他の地域の学校でも同様の訓練が行われているのでしょうか?NPOコネクトハート 代表12救命救急シミュレーション活動の経緯学校における〜命をまもり、繋げるために〜の必要性の必要性救 救急救 救急シミュレーションシミュレーション
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