2教室の学習場面で考えるミライタッチ742-758オープン価格超短焦点インタラクティブプロジェクター742-764¥184,000(税込¥202,400)さて、前記のものは主に困難さを支援するという視点でした。しかし、学習場面や授業場面でICTを使うことで、学びにくさがある子どもが学習に参加できるようになるものもあります。以下にそのいくつかを紹介します。ICT 機器が学校に導入されたことにより、取り入れられたのは電子黒板やプロジェクターでしょう。これらの学習機器は黒板とは違って多様な情報を提示できるようになりました。もちろん、先生方はこれまでにも工夫をして、紙の教材を黒板に貼ることで子どもたちに分かりやすく授業を進めていたでしょう。しかし、提示する情報が大きく変わります。さて、これを特別支援教育の視点で考えると何が有効でしょうか。一番に、考えられるのは文字情報を視覚的な情報に変換しやすいことです。文字だけでは分かりにくい情報をイラストや動画などに変えることも容易です。GIGAスクール構想によりインターネットに常時接続できるようになりましたので、簡単に検索して必要なものを提示できるでしょう。その際に気をつけておいた方がいいのは、1つの画面にたくさんの情報を詰め込まないことです。ADHDなど注意集中が難しい子どもの場合、たくさんの情報が提示されることで大切なものを理解できない場合があります。2024 年から全ての学校でデジタル教科書を活用するようになります。最初に導入されるのは英語になるそうです。聞いて学ぶことが必要な教科ですので、英語がデジタル教科書になるのは重要ですね。しかし、他の教科においてもデジタル教科書を有効に活用できれば学習に困難のある子どもの有効な教材になります。そこで、デジタル教科書が出てから使うというよりも、「教科書のデジタルデータ」を活用するという方法があります。文部科学省は印刷物の教科書で学びに困難がある子どものために「音声教材」というものを大学等民間団体に委託して作成しています。これを使えば、見て読むことに困難がある子どもの学習を支援する方法としてとても有効になります。また、見ることに苦手さのある子どもや色覚異常のある子どもの場合、大切なものが見えないということになります。一般的にプレゼンテーションをする際のフォントの大きさは30ポイント以上にすることが推奨されています。さらに文字の書体はゴシック体またはUDフォント、背景と文字、図などのコントラストを明瞭にすること。情報を色だけに依存させないで表示するといったことが大切になります。PowerPoint のスライドで提示する場合にも、提示した物が次の画面に切り替わってしまい、前の内容を覚えきれないという子どものために、あえて印刷して終わったスライドを黒板に貼っておくなどという方法も授業の内容によっては必要です。P.239掲載P.241掲載34電子黒板・プロジェクターデジタル教科書・教科書デジタルデータ
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