スクラボ7_特別支援版
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P196掲載¥9,350(税込)¥3,080(税込)教材5改訂版楽しく学ぶ日常生活絵カードSスタンダード720-104¥4,950(税込)教材6Uシンボルシール集Ⅰ+Ⅱ720-054教材3おしゃべりサウンドライト724-049¥40,150(税込)教材4おしゃべり壁掛けボード720-061¥20,570(税込)教材7スケジュールポケット722-367発達が初期に遡るほど記憶の容量が小さく、認知できる空間も狭く、たくさんの情報を一度に提示されると、必要な物以外は無視するか、あるいは混乱してしまいます。また、知的障害がなくても空間認知に困難のあるお子さんは、サイズが大きくなる程全体像をとらえにくくなります。行為的表象段階のお子さんは、見比べが苦手なこともあり、1点スイッチなど、見る範囲が狭くてすむ教材が応じやすいといえます(教材3)。このスイッチ教材は、光る構造であることも、注目を誘いやすい要素になっています。手を伸ばしたときに絵を見ることにより、視覚な記憶も残りやすくなります。一般的な縦型のスケジュールボード(教材4)は複数の情報があり、空間も広く、行為的表象段階のお子さんには全体像が捉えにくいと思われます。しかし、教材4では、押すと音声がフィードバックされるため、操作の実感がより強く戻ってきます。最初は操作をする部分だけ見て「押すと音が出る」を繰り返し楽しみますが、大人の誘導によって別のパーツにも気づき(見る空間が拡がり)、各々の位置の予測もできるようになっていきます。たとえば、日常生活場面を表すコミュニケーションカードがあるだけで、言葉の不自由さを補うことができます(教材5)。意思表示の手段があるということは、フラストレーションが減り、生活全般が豊かになるということです。そのお子さんが理解できるピクトグラムや絵があるだけで、文章を作成する場合もあります。しかし、学校は変化に富むさまざまなことが起こる場所です。教師がその場で臨機応変に絵カードを作る時間があるわけでもありません。そのため、可変式の教具が必須です。貼ってはがせて水にも強いシンボルシールは重宝します(教材6)。操作しやすく注視しやすい面から、大きさも小さめであることが重要です。スケジュールポケット(教材7)も、子ども自身が操作するほうが効果的です。カードをポケットに入れるまでに時間がかかりますが、操作で指を使っている時間は注視が続くため、その分よくカードを見るということになります。また、自分で予定を組み立てることにより、活動の予測が確実になり、情緒的にも安定します。コミュニケーションカードP202掲載何度も貼れるシールP204掲載情報が1つずつになっているタイプ情報が縦型に複数並ぶタイプ予定をわかりやすく提示P197掲載P236掲載●触覚やサイズや情報量の調節一方、特別支援学校では、知的発達の遅れのために、絵や写真がコミュニケーション手段になりにくいASDのお子さんもしばしば見られます。絵や写真が通じにくいお子さんの場合は、触ることのできる具体物でコミュニケーションすることを考えます。たとえば、「帽子をかぶったら外に行く」「次の活動で使う物を手渡す」など物を使った伝達手段がよく通じ、スケジュールの予測に役立ち、学校生活の不安も軽減してくれます。●適応を良くするためにASDのお子さんは一般に、言葉以外の手がかりを工夫するだけで、学習が格段に進みます。学校や施設では、大人から指示を伝えるだけでなく、子どもの内面を引き出す努力を積極的に行う必要があります。そのことにより、学習意欲が高まり、社会適応をよくすることになるからです。45

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