認知バイアス特集備蓄食糧避難生活救助誘導対策本部減災用品救急用品防犯用品Tagwww.sanwa303.co.jp/catalog/避難しなかった理由で最も多いのは「自分のいる場所が安全だと思った」という回答でした。回答の中には「過去の津波では被害が小さかったから大丈夫だと思ったのだろう」と推察するコメントもありました。なぜ、「これくらいは普通だ」「自分だけは大丈夫」といった心理が働いたのだろう?これくらいは普通だ前回大丈夫だったから自分だけは大丈夫みんなが大丈夫逃げないからいざという時には逆効果2003年2月18日、韓国の大邱市で起こった地下鉄火災。煙が充満する車内の中で、多くの乗客が口や鼻を押さえながらも座席に座ったまま逃げずに留まっている様子が、乗客によって撮影されており、正常性バイアスが人々の行動に影響したという指摘があります。「被害はたいしたことがないのでその場に留まるように」という旨の車内放送が流れたという証言もあり、こうした対処が正常性バイアスを助長した可能性もあります。この火災は198人以上の死者を出しました。物事を普通の範囲内で理解したい。情報に影響されるwebカタログ ▶1234567890東日本大震災宮城県石巻市出典:ウェザーニュース「東日本大震災津波調査 避難行動の有無」 https://weathernews.jp/ip/info/tsunami2011_research/research_03.html2014年の御嶽山の噴火で登山者58人が噴石や噴煙に巻き込まれて亡くなりました。死亡者の多くが噴火後も火口付近にとどまり噴火の様子を写真撮影していたことがわかっており、携帯電話を手に持ったままの遺体や、噴火から4分後に撮影した記録が残るカメラもありました。彼らが正常性バイアスの影響下にあり、「自分は大丈夫」と思っていた可能性が指摘されています。物事の判断が、直感やこれまでの経験にもとづく先入観によって非合理的になる心理現象のことです。たとえば、危険な状況であっても、ちょっとした変化なら「日常のこと」として処理してしまうことも含みます。心の安定を保つために働く「認知バイアス」が、災害時においてはマイナスに働くことがあります。たとえば、危険が迫っていても、危険だと認識せずに逃げ遅れてしまうといった状態です。このような、私たちの中に本来備わっている心理作用について学んでいくことは、災害時に慌てず行動するためには必要なことです。※亡くなられた方の知人・親族420名を対象に集計。 複数回答あり(人)400100200300142東日本大震災時に亡くなった方の避難しなかった理由認知バイアスとは?正常性バイアスが被害拡大に影響したと思われる事件や災害正常性バイアス正常性バイアス利用可能性利用可能性ヒューリスティックヒューリスティック記憶の中で思い出しやすい心理的安定比較楽観主義バイアス比較楽観主義バイアス他人よりも自分のほうが運が良い集団同調性バイアス集団同調性バイアス他人に同調していれば安心Q.なぜ避難しなかったか?亡くなった方自分のいる場所が安全だと思った逃げる間にすべきことがあった逃げるという思考が浮かばなかった逃げたくなかった恐怖で動けなかった逃げ道がわからなかったその他わからない無回答防災心理学災害時の避難を妨げる心理作用認知認知を知ろうバイアス
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