webカタログ ▶ www.sanwa303.co.jp/catalog/ゼロからわかる 合理的配慮特集 2例えば、国レベルで言えば、国立特別支援教育総合研究所が作成している特別支援教育教材ポータルサイト(http://kyozai.nise.go.jp/)や同所内には障害のある子どものための教育支援機器の展示があり、誰もが参考にすることができます。つまり、自分の担当ではない障害のある子どもなどに合った教材・教具等が、自分の目の前にいる子どもの困っている状況を改善するヒントになり得るのです。しかし、自作教材は広く知れ渡ることは、よほどのことがなければないでしょう。また、自作教材が市販教材になることも同様です。そういった点で、JKKが共催している「教材コンテスト」は、とても興味深い取組です。これをお読みくださっている方は、ぜひ教材コンテストに応募していただき、目の前の子どもだけでなく、たくさんの困っている子どもを助けていただきたいと思います。インクルーシブ教育教材コンテストサイトここまで、教育分野の合理的配慮提供の考え方のポイントや、そのプロセスの重要性、基礎的環境と教材・教具等の関係について、私見を含めお伝えさせていただきました。目の前にいる困っている子どものために合理的配慮を提供すること、教材・教具などを工夫することは、実は遠く離れた子どもの困りを解消することに役に立つのです。さまざまな教室、学校で、困っている子どもの状況が改善される合理的配慮がしっかりとしたプロセスのもとで提供されるとともに、教材・教具などを含めた基礎的な環境が整備されるための取組を、学校レベル、設置者レベル、業者レベル等で進めていただけると、学習や生活に困る子どもが少なくなることになると考えています。これからも一緒に考えていきましょう。「教材を作るのはちょっと・・・」という方は、別の取組方法で、必要な教材・教具等の市販するための働きかけをすることができます。例えば、「とけいのふせん」が市販される経緯を、本誌の担当者の方にお聞きしたエピソードがぴったりします。担当者の方によると、教材ブースを見に来た先生方から、「○時×分までね、と言ったときに貼れるふせんってないですか?」と聞かれることが多かったことから教材化の動きがスタートしたそうです。つまり、先生方の声から教材化される場合もある、ということになります。●教材コンテスト●先生の声から教材化●おわりに公式HP公式Instagram時間がひとめで分かる文字盤付き時間を書くための誘導ライン自由にかける書き込みスペース第1回受賞者の教材プレゼン動画公開中p.227掲載722-976 とけいのふせん50
元のページ ../index.html#52