インクルム01
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スヌーズレンはオランダが発祥の地で、どちらかと言うと「西洋の癒し」or「西洋のリラクゼーション」のイメージがあります。しかしながら、日本には「日本の癒し」or「日本のリラクゼーション」があることは、皆さんも感覚的に理解なさっていると思います。たとえば、聴覚で和を感じるなら、「水が流れる音の中に、時々鳴る鹿威し音」を聞くと頭の中で和をイメージすることができます。写真は、嶺研究室の学生の卒業研究で「和のスヌーズレンの提案・デザインチューブの制作」を研究テーマにした作品です。デザインチューブとは、円筒形のアクリルパイプを2重にして、その中に和紙に描いた絵を入れて、バブルタワーに被せる仕様になっています。時には、OHPシートにお魚の絵などを印刷して、デザインチューブの中に入れて、バブルタワーに被せると水族館のようになります。この作品は、大学祭でも展示して多くの方から好評を得た作品です。このように、和を演出したスヌーズレンも1つのリラクゼーション空間として提案できればと思います。p.414掲載筆者は、スイスのGrandsonにあるISNA-Suisseでスヌーズレン国際資格を取得し、正式な「Formateur Snoezelen」として、スヌーズレン資格認定講座の企画主幹を担当しております。また、資格認定講座を担当する講師は、現場でのスヌーズレン実践経験や研究歴を鑑み、スヌーズレン専門支援士SV(スーパーバイザー)の称号を得て担当しております。皆さんもスヌーズレン資格認定講座を受講して「なんちゃってスヌーズレン」から卒業し、スヌーズレン専門支援士として自信を持った現場でのスヌーズレンを展開しませんか?各種スヌーズレン器材p.424掲載743-601樹脂製ユニット畳 1畳●スヌーズレン資格認定講座前述のリアルタイム投票の結果が示す通り、スヌーズレンを「勉強したことがない」、「書籍で勉強した」が圧倒的に多い現状が見られました。スヌーズレンと言うイメージだけで現場で実践している可能性が高く、どちらかと言うと「自由なスヌーズレン」で終始しているように思われます。ISNAスヌーズレン研究所では、初となるスヌーズレン資格認定講座(特別支援)を久里浜にある国立特別支援教育総合研究所で開催しました。対象は特別支援学校の教職員です。8月3日、10日の2日間の日程で行いましたが、1日目は「体験するスヌーズレン」と題し、参加者は、日頃自分でスヌーズレンを実践していたとしても、スヌーズレンを受けたことがない人がほとんどではないかと考え、スヌーズレンの基礎講義からセッションの作り方、特別支援学校でのスヌーズレンの実践事例などの講義と実技を合わせて実施しました。2日目は、「実践するスヌーズレン」と題し、スヌーズレンの評価に関する講義を受講した後で、受講者に1人20分間のスヌーズレン実践を行いました。これは、いわゆる実技試験になります。受講生の皆さんには、事前にスヌーズレンセッションプランニングシートをお送りして、1つのセッションを考えていただきます。受講生の皆さんは、どれもよく考えられて、楽しいセッションでした。2日間の講座の最後は、受講生の皆さんにスヌーズレン専門支援士(特別支援)の称号で資格認定証の授与を行いました。47和のスヌーズレンの提案

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