それでは最後に、最初に説明した3つの視点について少し解説をして終わりにしたいと思います。り組みやすくなります。743-034■ ■■■■■■■■■■■■■■p.145掲載教室全体について「一斉活動」「余暇」「個別学習」などと分けておくことも構造化の一つです。一方で、在籍人数に対して十分な広さを確保することが難しい場合もあります。机の上、ランドセルの中も構造化のポイントです。たとえば「そこで待っていて」ではなく、「その赤い線で待っていて」と伝えた方が、伝わりやすく、スムーズに次の活動に移行できます。視覚化は「話し言葉を見える化すること」とも言えると思います。聞き逃してしまっても、よく聞き取れなくても視覚情報があれば、後からでも確認できます。駅やコンビニエンスストアなどでよく目にする機会が増えたソーシャルディスタンスを伝えるための床面のシールも特別支援教育では大切にしてきた視点です。見える化とも重複しますが、立ち位置や動き方が視覚化されることで、安全に安心して移動することにつながります。そして動線がシンプルな活動の方が、何をするのかが分かりやすく、子どももより進んで活動に取足形マーク付きプレート 5枚組p.255掲載たとえばノートは右側、教科書は左側、鉛筆は左上というように、机の上がすっきりしていれば、物も落ちる可能性が減り、授業に集中しやすくなります。以前の机上環境に比べて、今はタブレット端末等ICT機器の活用により、充分なスペースが確保できない…という課題もあるのではないでしょうか。そのような時にデスクレストのようなツールがあると、学習に必要なものを置きやすくなるだけでなく、書字やPC入力などに取り組みやすくなります。また各種資料を見比べたり関連づけたりしながら、より主体的に学習に取り組むことが期待されます。手足型プレート、マスキングテープ、養生テープ、タックラベルなど、様々な教材教具が応用できます。大切なことは、教材教具の活用を通してどのような子どもの姿が見られたのかということです。子どもの姿から私たちの指導・支援を振り返り、より子どもの主体的な姿に繋がるよう改善していく積み重ねが欠かせません。742-697デスクレスト■■■■■■■■■■■■■■■■例:机の上例:ランドセル帰宅後、保護者にケース1つだけ渡すというようにしておくと出し忘れ/戻し忘れの可能性が減ります。43❶構造化❷視覚化❸動線おわりに(3つの視点)3
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